即興二次お題:記憶の中の宗教 制限時間:1時間
土曜日の朝はどうしても長くベッドに止まりたくないようだった。
朝方、それこそ息を殺すように静かにシーツを降りようとするインゴの腕をつかんで僕がベッドに引き戻すと、インゴは不機嫌な顔をして「寝ていなさい」と一言命令を下した。
仮定法を使う文法なんてまるで知らないって感じだ。
「もちろん、そうするさ。インゴも一緒なら。」
日曜日の午前は安息日だ。
市街の殆どのカフェや百貨店はシャッターが降りているし、鉄道は全て午後13時まで運休と決まっている。だから住民の大抵は遅めの朝食を取りながらテレビを眺めたり居汚くベッドに留まり続けたり、インゴのように敬虔なら教会に行ってお祈りを捧げたりする。
「ワタクシはミサに参加します。11時には戻りますからそれから一緒に昼食をとりましょう。」
「お断りだよ。君は午後まで僕とベッドで過ごすんだから」
握る力を強めると、エメット、と咎める響きでインゴが僕を呼んだ。
-僕は神様を信じてないんだ。
構わずインゴの体を両腕で絡めとってシーツの上に押し倒すとインゴは僕の前髪をちぎれそうな位強く引っ張った。
「痛い、」
「お前の為に祈ってるのに」
僕を責めるインゴの目付きは好きだった。
「それって僕が神様にお願いするしかない位駄目だから?」
「お前が地獄に落ちそうだからですよ」
「多分、祈ったって僕は地獄に落ちるからそれならインゴの邪魔をするよ。ひとりぼっちは寂しいからさ。」
僕は聖書を覚えてないないから確かなことは言えないけれどインゴの信じる宗教は同性愛を禁止していたと思う。
だから僕はお祈りにいこうとするインゴを引き留めて、インゴと姦淫をするんだ。万が一、地獄があったときの為に、念には念を入れて。
インゴはそれで怒りはしない。お互い自分の寝室とベッドを持っているのに一人寝には広すぎるセミダブルのベッドを買っているのは、結局のところ快適にセックスをする為なんだから。
「大丈夫ですよ、娼婦ですら赦されたのですから…」
キスの前にインゴは窓を開けた。
「…せめて、最後のお祈りだけはワタクシも参加したいですからね」
あのアーメンって言うやつか、と僕はぼんやり思い浮かべた。ここから教会は近いから説教の中身は無理だとしても、そのあとの讃美歌に合わせるオルガンの音はよく聴こえる。
僕にはそれが信心だとは到底思えなかったけれど。
セックスの最中で教会のオルガンは鳴り出した。インゴはハッとしたように両手を胸の前で組もうとしたけど僕がそれをさせなかった。手首を抑えてめちゃくちゃに腰を使うとインゴは乱れて泣き出す寸前だった。あ、あ、と短く声が途切れて射精が近い。イクと短く叫ぶ代わりに「神様」とインゴは言った。
僕が聖人ならこんな淫蕩は許さないけど、インゴの神様はどうだろう。
僕は殆んど覚えていない聖書の記憶から赦された娼婦の名前を思い出そうとしていたよ。
土曜日の朝はどうしても長くベッドに止まりたくないようだった。
朝方、それこそ息を殺すように静かにシーツを降りようとするインゴの腕をつかんで僕がベッドに引き戻すと、インゴは不機嫌な顔をして「寝ていなさい」と一言命令を下した。
仮定法を使う文法なんてまるで知らないって感じだ。
「もちろん、そうするさ。インゴも一緒なら。」
日曜日の午前は安息日だ。
市街の殆どのカフェや百貨店はシャッターが降りているし、鉄道は全て午後13時まで運休と決まっている。だから住民の大抵は遅めの朝食を取りながらテレビを眺めたり居汚くベッドに留まり続けたり、インゴのように敬虔なら教会に行ってお祈りを捧げたりする。
「ワタクシはミサに参加します。11時には戻りますからそれから一緒に昼食をとりましょう。」
「お断りだよ。君は午後まで僕とベッドで過ごすんだから」
握る力を強めると、エメット、と咎める響きでインゴが僕を呼んだ。
-僕は神様を信じてないんだ。
構わずインゴの体を両腕で絡めとってシーツの上に押し倒すとインゴは僕の前髪をちぎれそうな位強く引っ張った。
「痛い、」
「お前の為に祈ってるのに」
僕を責めるインゴの目付きは好きだった。
「それって僕が神様にお願いするしかない位駄目だから?」
「お前が地獄に落ちそうだからですよ」
「多分、祈ったって僕は地獄に落ちるからそれならインゴの邪魔をするよ。ひとりぼっちは寂しいからさ。」
僕は聖書を覚えてないないから確かなことは言えないけれどインゴの信じる宗教は同性愛を禁止していたと思う。
だから僕はお祈りにいこうとするインゴを引き留めて、インゴと姦淫をするんだ。万が一、地獄があったときの為に、念には念を入れて。
インゴはそれで怒りはしない。お互い自分の寝室とベッドを持っているのに一人寝には広すぎるセミダブルのベッドを買っているのは、結局のところ快適にセックスをする為なんだから。
「大丈夫ですよ、娼婦ですら赦されたのですから…」
キスの前にインゴは窓を開けた。
「…せめて、最後のお祈りだけはワタクシも参加したいですからね」
あのアーメンって言うやつか、と僕はぼんやり思い浮かべた。ここから教会は近いから説教の中身は無理だとしても、そのあとの讃美歌に合わせるオルガンの音はよく聴こえる。
僕にはそれが信心だとは到底思えなかったけれど。
セックスの最中で教会のオルガンは鳴り出した。インゴはハッとしたように両手を胸の前で組もうとしたけど僕がそれをさせなかった。手首を抑えてめちゃくちゃに腰を使うとインゴは乱れて泣き出す寸前だった。あ、あ、と短く声が途切れて射精が近い。イクと短く叫ぶ代わりに「神様」とインゴは言った。
僕が聖人ならこんな淫蕩は許さないけど、インゴの神様はどうだろう。
僕は殆んど覚えていない聖書の記憶から赦された娼婦の名前を思い出そうとしていたよ。
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